CCTECH JAPAN株式会社

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インライン・モニタ DIS(Double-side Inspection Scanner)
~ Advanced Process Control の実現に向けて ~

半導体工場の検査・計測工程コストの高騰

  • 検査・計測工程数は、全1000〜1500工程の4割以上を占めます
  • 巨大な工場では数千万~数億円クラスの膜厚計が数十台設置されます
  • 同様に数億〜10数億円のCD SEMが数十台設置されます
  • 半導体デバイスの複雑化で、検査・計測工程の増加率は他工程より高いです

計測・検査工程

図1

近年、半導体デバイスの微細化・複雑化に伴い、製造工程は最大約 1,500 ステップに達しています。
図 1 に示すように、CVD/PVD 成膜、PR コーティング、CMP、エッチングなどの各工程後、ウェーハは FOUP に格納され、エリプソメーターや CD SEM へ搬送されて出来栄えが評価されます。このため、検査・計測工程は全工程の約 4 割を占め今後も増加傾向にあります。

例えば、大規模な量産クリーンルームには、1 台数千万~数億円の全自動エリプソメーター(膜厚計)が数十~100 台設置されます。また、1 台約 10 億円の CD SEM(寸法計測装置)も数十台設置されるとされ大きな投資負担であります。

インライン・モニタの目的の一つは、検査・計測工程の削減です。将来、検査・計測工程を半減できれば、初期投資を削減できるだけでなく、全工程数を 20%短縮できます。その結果、製品ロットの工期と半完成品在庫も、それぞれ 20%削減できます。

インライン・モニタ DIS(Double-side Inspection Scanner) の期待

  • 大幅なコスト削減
  • プロセス装置の早期異常検出
  • APC (Advanced Process Control)による、プロセスの精密制御
図2
図3

図2、3に示すように、インライン・モニタ(DIS)はプロセス装置に搭載されます。そのため、FOUP関連機構やウェーハ搬送用の高精度ロボットを単独で備える必要がなく、プロセス装置と共有できることから、大幅なコスト削減が可能です。

弊社のDIS(Double-side Inspection Scanner)は、エリプソメーターやCD SEMの10分の1程度の価格帯を目標に設計されております。

DISによるプロセス品質の計測結果は、プロセス装置へ即時にフィードバックされ、装置の状態を早期に診断できます。これにより、APC(Advanced Process Control)の導入が容易になり、プロセス精度の向上につながります。

半導体工場のAPC実現のアプローチ

  • 全ウェーハのプロセス品質計測(推定から実測へ)
  • 小型インライン・モニタでプロセス装置に接続が容易
  • 検査・計測機器の1/10以下の価格の可能性
  • 高速画像処理技術に裏付けされた高スループット

インライン・モニタのもう一つの重要な目的は、精密なプロセス制御です。代表的な技術であるAPC(Advanced Process Control)は、プロセス品質を一定に保つことを目標としており、その実現にはインライン・モニタが不可欠です。

最近提唱されている方法の一つでは、装置制御センサーのリアルタイム出力(圧力、温度、流量、入力エネルギー強度など)と、過去に蓄積された膨大なプロセス結果(品質値)を組み合わせて解析します。これらのデータをAIに学習させ、プロセス品質を予測することが狙いです。したがって、この方法では予測精度の向上が最初の重要な目標となります。

このアプローチの背景には、「すべてのウェーハを物理的に測定するのが困難である」、「実測は時間もコストもかかるため、全ウェーハを対象にして毎回測定することができない」・・・という前提があります。

弊社が提案するインライン・モニタ DIS(Double-side Inspection Scanner)は、すべてのウェーハを物理的に計測することを目的に開発しました。一般的な計測器では指定された座標を一点ずつ順番に計測しますが、DISはウェーハ全面を10μm画素に分割し全域を数秒の内に計測します。そこから必要なデータを吸い上げます。またDISは、非常に小型でプロセス装置との接続が容易であり、価格は既に述べた通り大変安価です。これらの特徴により、全ウェーハ実測の実現可能性が高まりました。

「全ウェーハを実測する方法」は、最初に紹介した「推定による方法」よりも信頼性の高いAPCを実現できます。

インライン・モニタ(DIS: Double-side Inspection Scanner)の機能

  • コンパクトなモジュールサイズ:430 mm × 1,035 mm × 185 mm (重量 < 30kg)
  • ウェーハの上・下に配置したCIS(コンタクト・イメージセンサー)で表面をスキャンします
  • ウェーハの表・裏面は10μm画素で、同時に観察できます
  • 照明(R, G, B)とCISの配置によって明視野・暗視野画像を選択できます
  • ウェーハ表面画像は高速に解析され、結果はプロセス装置にフィードバックされます
  • 計測条件は、Auto Exposure System、Auto Focus System、RGB波長選択によって最適化されます

装置の機構は図4に示す通りです。

図4

インライン・モニタDIS(Double-side Inspection Scanner) のパフォーマンス

  • 膜厚モニタ分解能 < 0.2 - 0.3nm (単層膜、多層膜) 計測実績
  • 欠陥検出(明視野) >15μm、(AI支援による分類) 図5
  • * CDモニタ分解能 < 0.3nm 図6
  • * パーティクル検出(暗視野) > 0.3um 図7
  • WPH > 180/hr. (Scan速度 = 220mm/sec)
  • 1回のスキャン画像を高速解析して、膜厚、CD、欠陥、パーティクルを検出します。

(* 実験装置による計測結果であり、DISの期待値です)

薄膜計測の具体的な結果は顧客データのため開示できませんが、単層膜と積層膜のいずれにおいても、エリプソメーターによる膜厚測定値とDISが示すGray Levelとの間に十分に高い相関が確認されています。

図5

図5はウェーハに作り込んだ「プログラム欠陥」を、DIS「Die to Die 比較」アルゴリズムによって
検出した欠陥検出例です。

図6

図6は、100nm Line & Spaceのピッチを一定に保ち、寸法を3nmごとに変化させたサンプルに対し、DIS相当の実験装置とCD SEMで計測した結果です。両装置から得たGray Levelと寸法の相関を評価しました。両者の相関係数はR² > 0.99で、非常に高い相関が確認されました。

図7

図7は標準粒子による暗視野パーティクル検出感度を調べた結果です。0.3μm以上のパーティクル検出が可能であり、0.2μm以下の検出について実験を継続しています。

まとめ

インライン・モニタDIS(Double-side Inspection Scanner)は現在開発中で、2027年1月に試作機2027年6月に製品を出荷する予定です。これにより、以下を提供致します。

  • 全ウェーハ検査により、信頼性の高いAPCを実現します
  • 検査・計測工程の削減によって、「初期投資の削減」、「ウェーハ・プロセスの工期短縮」、「半完成品の在庫削減」を目指します

※現時点ではデータ量が限られているためさまざまなデバイスと工程での評価が必要です。

そのためには半導体工場を運営するデバイスメーカー様と製造装置メーカー様にご協力頂き更なる精度向上を進めていきたいと考えています。